アパレル起業はまず何から始めるべきか

将来自分のアパレルブランドを起業したいが、まず何から始めるべきか分からないという方は多いのではないでしょうか。アパレルブランドの立ち上げ・成長に関する相談やサポートを行う弊社でも、このような相談は沢山受けて来ました。本ページでは、アパレル起業を目指す方々に、一番最初に始めるべき事から、ブランドを立ち上げるまでのプロセスについて解説致します。

アパレル起業は何から始めるべきか

■目的(ミッション)を決める

■目標(ビジョン)を決める

■市場を決める

■ターゲットを決める

■商品を考える

■資金を準備する

■起業する日を決め、動き出す

アパレル起業はまず何から始めるべきか

目的(ミッション)を決める

自分のオリジナルブランドを起業したいと思っている方は、まず起業の目的(ミッション)を決めましょう!

「流行りの商品」や「自分の作りたいモノ」から考え始めるというケースが多いのですが、このように考え始めてしまうとほとんどの場合上手く行きません。

>>参考:個人アパレルブランドの起業戦略

>>参考:オリジナル商品の作成-プロとアマチュアの違い

趣味として作品を創る分にはそれでも構いませんが、本業として事業を行なう(起業)場合は、事業の基本軸をまず定めるべきです。

つまり起業の始点は「なんで事業を行いたいのか、自分の果たすべき役割は使命は何か」という起業の目的(ミッション)を明らかにする事からスタートするべきなのです。

アパレルブランドの立ち上げ・成長支援を行う Product Brand Challenge(プロダクト・ブランド・チャレンジ) では、起業の本質は社会の特定の課題を解決する事であると考えています。

つまり、「現在の社会では、このような課題があるので、このような人達に、このような商品を提供すればその課題が解決出来て皆喜ぶよね」という状態を自分の事業で実現するという事です。さらに言えば、「自分も良く、相手も良く、世間も良い」という状態の実現を目指す事が理想です。

また、起業の目的であるミッションに社会的な意義がある事で、工場などの取引先から協力してもらいやすい体制を構築する事が出来たり、ミッションが評価されてバイヤーとの商品取引に繋がったり、ミッションに共感して顧客がファンになってくれたりと、様々なシーンにおいてメリットが生まれやすくなります。

軽視されがちですが、起業の目的(ミッション)を明確しておく事はアパレルブランドを起業し、成長させる上で非常に重要なのです

したがって自分のアパレルブランドを起業したいと考えている方は、まず起業の目的(ミッション)についてしっかり考える事からスタートしましょう!

目標(ビジョン)を決める

起業の目的(ミッション)を決めたら、次は目標(ビジョン)を決定しましょう!

目標の設定は基本的に自由ですが、決め方には少し、 コツがあります。よるある事業のビジョンとして目にするのが「●●のジャンルでNO.1になる」などの目標です。

従業員等が増えて来たタイミングで、このようなビジョン設定すると、社内のメンバーの意識が同じ方向に向かいやすいので、効果を発揮するのですが、起業間もない自分一人の状態で、このような目標(ビジョン)の設定をしてもあまり良い効果は期待できません。もちろん自分の意識を上げる為に、高い目標設定をする意味はあるのですが、創業間もない時期において事業をスピーディーに成長させていく為には、色々な人を巻き込んでいく必要があります。

例えば、衰退しつつある東京の皮革産業を活性化させたいというミッションを掲げて起業しようと考えたとします。この場合、ビジョンの設定として「日本のレザーブランドでNO.1になる」というビジョンと、「日本の皮革産業を世界中に認知させたい」というビジョンでは、どちらの方がより色々な人に協力してもらえそうでしょうか?答えは言うまでもありませんね。

つまり、ミッションと同様に、起業の目標(ビジョン)設定においても、社会的課題解決に繋がるようなビジョンを設定した方が、様々な面でメリットが多いのです。

以上より、ビジョンはミッションとセットで考えるようにし、かつ「社会的な課題解決」に繋がるような設定を行うようにしましょう。

市場を決める

起業の目的(ミッション)と目標(ビジョン)を決めたら、次は市場を選択しましょう!

市場を選択するという事は、自分のブランドの戦う事業領域を決定するという事です。例えば、30代女性向けのアパレル市場に参入しようとした場合、そこには何百万人という母集団が存在し、そこにはカジュアル好きな人がいれば、コンサバ好き、モード系のファッションが好きなど様々な趣味嗜好が存在します。

したがってまずは、自分の参入する市場を出来るだけ細かく細分化するようにしましょう!特に資本力の乏しい小規模ブランド(資本金1,000万円未満)は、この市場の細分化が非常に重要であり、ブランドの将来性を大きく左右します。

先ほどの例で考えてみると、30代女性に対するブランドを立ち上げたい場合は、この「30代女性向けファッション市場」をさらに細かく細分化する必要があるという事です。ファッションの系統で細分化したり、ファッションのアイテムで細分化するなどして、市場を細かく区切って行き、出来るだけ戦うべき事業領域は何かに特化した場所(ニッチな事業領域)で戦うようにしましょう。

何かに特化した事業領域で戦うべき理由については、「 個人アパレルブランドの起業戦略 」で詳しく解説しておりますので、こちらを参照くださいませ。

ターゲットを決める

市場の細分化を行い、自分の戦うべき事業領域を明確にしたら、次はその事業領域に含まれる母集団の中からターゲット像を明確化しましょう。

より詳細なターゲット像を明確にする事を「ペルソナを決める」と言います。こうゆう人が自分のブランドのコアなファン像だよねという、理想的なファン像を決める事を意味します。

ペルソナの決定するには、選択した事業領域に含まれる人達の趣味趣向や、ファッションの系統、さらにはライフスタイルや、モノを買う上での価値観等、様々な視点から映画の主人公の特徴を細かく決めるようなイメージで出来るだけリアルに設定しましょう!

最初の段階におけるペルソナの設定は、仮定の要素が強いので、ペルソナは常にアップデートして行く事が重要です。ブランドを立ち上げた後も、販売イベント等に積極的に参加し、様々な顧客とのコミュニケーションを通じてペルソナをアップデートして行くように心がけましょう。

後々理解出来ると思いますが、自分のブランドの顧客像(ペルソナ像)が分かるようになって来たタイミングからブランドは大きく成長します

これは、様々な顧客とコミュニケーションを深める事で、顧客像が明確化すると共に、顧客の様々なニーズも見えてきます。あとはそのニーズに合わせた商品を作る事で売上が上がる確率が格段にアップして行くのでブランドとして大きく成長出来るのです。

以上より、参入すべき市場を決め、市場を細分化した後は、ターゲット(ペルソナ)を細かく設定するようにしましょう!

商品を企画する

ターゲット(ペルソナ)像を明確化したら、最後に商品の企画を行いましょう。

アパレルブランドを立ち上げたいと考える方の多くは、まず商品から考え始めてしまいますが、実際にアパレル業界でプロとして売れる商品作る為には、まずビジネスの土台や方向性を明確に定め、最後に商品を企画しなければなりません。

つまり、ミッションやビジョンを決定し、市場を細分化して、自分の戦うべき事業領域を決め、ターゲットを明確にした後で、商品企画を考えるべきなのです。

より多くの人に買ってもらえそうな商品を考えてしまうと、個性が薄れ、結局は価格勝負になってしまいます。価格勝負では大手アパレルブランドには絶対にかないません。一方で、特定のターゲットに特化すれば、そのターゲットのライフスタイルや趣味趣向、価値観等を研究して、そのターゲットにとって非常に付加価値の高い商品を作る事が出来、適正な価格で勝負する事が可能です。

以上より、商品の企画は、「特定の誰か絞って、高い付加価値」を提供する事が出来る商品作りを心掛けるようにしましょう!

資金を準備する

商品を企画したら、自分のアパレルブランドに必要な資金を準備しましょう。

アパレルブランドの立ち上げに必要な資金は、個々の状況や環境により大きく異なります。アパレルブランド立上げに必要な資金額については、「 アパレルブランド立上げに必要な資金額(ケース事例) 」にて詳しく解説しておりますので、こちらをご覧くださいませ。

上記ページを参照して、自分の場合において必要な資金額を見積もってみましょう!

最初は、外部からの借入や出資等は行わず、資金は自己資金で始めるようにしましょう。これについては「 個人アパレルブランドの資金調達に関する知識 」で細かく説明しておりますので、こちらを参照下さい。

起業する日を決め、動き出す

自分のアパレルブランド立上げに必要な資金額が決まったら、後はそれが貯まるであろう日を「起業日(事業届提出する日)」として設定しましょう。

起業日が決まったら、出来るだけ周囲に宣言し、退路を断つようにしましょう!SNS等で宣言するのもよいでしょう!

いつかいつかと考えているだけでは、そのいつかは訪れません。どれだけ怖くても、先が見えなくてもやると決心をしたら、具体的なブランド立ち上げ日を決め、その道を進むしかない状況を作りだす必要があるのです。

アパレルブランドの
立ち上げ・成長支援

プロダクトブランドチャレンジ では、マーケティング設計からブランド立上げ、商品企画、webサイト・ECサイト作成、プロモーション、販売イベント、展示会出展など、ブランドの立ち上げ~成長(月商200万円程度)までのプロセスをオールインワンサポート しています。

プロダクトブランドチャレンジでは現在、個人向けにアパレルブランドの立ち上げに関する無料相談(45分)   を実施しております。起業時の経営目標やロードマップ、スケジュールなど起業及び事業成長に関する様々な相談を受け付けておりますので、興味のある方は是非ご利用下さいませ。