起業準備として
事前に身に付けて
おきたい知識とスキル
について解説
「アパレルブランドの立ち上げ準備として、事前に何を学んでおけばよいか」という質問をされる事がよくあります。
もちろん学んでおくべき事は山のようにあり、出来るだけ多くの事を学び、知識やスキルを身に付けておくに越したことはありませんが、多くの場合は、起業した後の実践の中で自然と様々な知識やスキルが身に付いて行きます。その為、あまり起業準備段階で知識やスキルを身に付ける事に時間を「かけ過ぎる事」もよろしくありません。
ここでは、アパレルブランドを起業した後に、事業をスムーズに進める為に「最低限」事前に身に付けておきたい知識とスキルについて解説します。
起業準備として事前に身に付けておきたい知識とスキル
■はじめに
■起業準備として事前に身に付けたいスキル:デザインソフト
■起業準備として事前に身に付けたい知識:会計知識
■起業準備として事前に身に付けたい知識:マーケティング知識
■まとめ
はじめに
アパレルブランドを起業する前に身に付けておきたい知識とスキルについて、ここでは、
①デザインソフトの使い方
②会計に関する知識
③マーケティングに関する知識
についてそれぞれ解説します。
上記3つのスキルや知識については、起業した後に頻繁に使用する事になる事、及びそれぞれ習得には時間がかかる事から、起業の準備段階として事前に知識やスキルをある程度習得しておく事で、起業した後に事業をスムーズに進める事が出来ます。
起業準備として事前に身に付けたいスキル:
デザインソフト
起業準備として事前に身に付けておきたいスキルとして、まずAdobe(アドビ)社のイラストレーターとフォトショップの使い方をある程度身に付けておく事をおすすめします。
■イラストレーター(Illustrator):デザインやロゴを作成・編集するソフト
■フォトショップ(Photoshop):画像編集ソフト
これらのデザインソフトは起業後の以下のシーンで利用します。
・WEBサイト制作
・ECサイト制作
・フライヤー作成(パンフレット・チラシ・ブランドカードなど)
・プロモーション(広告画像の作成など)
・販促物の作成(販促ポップ、ポスター、バナー、貼パネル作成など)
デザインソフトは事業全般で非常によく利用する事になる業務ツールです。また印刷物(パンフレットやポスターなど)に関してはイラストレーターのファイル形式(.ai)でないと発注出来ないという場合もあり、起業後の実務における必須アイテムです。
ただ、これらのデザインソフトに関しては、かなり複雑なデザインや画像の編集を可能にすべく様々な機能が搭載されており、機能が多すぎて慣れるまでに少し時間がかかります。
その為、比較的時間に余裕のある起業前や起業の準備段階においてある程度の操作方法を身に付けておくと、上記のような様々なシーンで役立ちます。
以上より、Adobe社のイラストレーターとフォトショップに関しては比較的時間に余裕のある起業前の段階である程度の操作方法を習得しておきましょう。
起業準備として事前に身に付けたい知識:会計知識
起業準備として事前に身に付けたい知識として、会計に関する知識を事前に身に付けておくと後々楽です。起業すれば、最低月に1回は必ず会計業務(事業活動によるお金の動きを記録・計算する事)を行わなければなりません。
会計業務については税理士に依頼してもよいですが、月2~5万円程度の顧問料金が発生します。
私個人の意見としては、事業初期段階における会計業務については、以下の理由により自分で処理する事をおススメしています。
(会計業務を自分で行うべき理由)
①事業初期段階においては、処理する項目も少なく、さほど難しくない為
②事業は会計上の数字を基準として、様々な経営判断を行う以上、会計に関する知識が乏しいと適切な経営判断を行えなくなるリスクがある為
③事業初期段階における月々のコストは出来るだけ広告宣伝費に充てるべき
自分で会計業務を行う場合、freeなどのクラウド会計ソフト(月1,000円位~)を利用している人がほとんどです。時間のある時にでもググってみましょう。
また、事業を行う上で、以下の3つの会計資料は必ず理解しておく必要があります。会社の大小に関わらず世の中の経営者は全員以下の会計資料は理解しています。
■損益計算書(P/L)
売上等の「収益」、仕入等の「費用」、収益から費用を引いた「利益」が計算された会計資料です。損益計算書は前年や前月と比較して、収益は上がっているか、無駄な費用は発生していないか、利益は黒字になっているか、赤字の場合は何が原因で赤字という結果が生じてしまったのかなど、様々な観点から数字を分析し、事業が成長する為の改善点を見つけます。
■貸借対照表(B/S)
貸借対照表は、企業の「資産(あったらうれしい/現金など)」・「負債(あったらやだ/借入金など)」・「資本(事業の元手/資本金など)」のバランスをあらわす会計資料です。簡単に言ってしまえばある一時点(決算日など)における現金等の資産状況や借入金等負債状況、そして事業の元手となる資本金の状況がどうなっているかを把握する事が出来ます。
個人事業の場合、青色申告をしない限りあまり目にする機会は無いかもしれませんが、事業が成長すれば必ず理解しなければならない会計資料です。
■資金繰り表
資金繰り表は、事業の資金の流れを表す重要な会計資料です。簡単にいってしまえばいついくらのお金が出て行っていついくらのお金が入ってくるのかをあらわしたお金のスケジュール表のようなものです。
小規模事業者にとっては、一番大事な会計資料と理解しておきましょう。
なぜなら、アパレル事業のようなビジネス形態では、先に物を製造or仕入れ、商品が届いてから販売活動を行い、商品が売れるとお金が入ってきます。つまり「先にお金が出て行って、後からお金が入ってくる」ビジネス形態の為、いついくらのお金が出て行って、いついくらのお金が入ってくるかのタイミングは非常に重要であり、タイミングを見誤ると支払うべきお金が支払えないという状態が発生してしまうからです。
世の小規模~中小事業者は、正直、利益の額よりもこのお金の出入金を最重視しています。なぜなら仮に利益が出ていても、お金を支払うタイミングによっては資金が足りなくなってしまう事もよくある為です。払うべき日までに、払うべきお金を支払えなかった場合、その事業者は社会的信用性を失います。
社会的信用性を失うと、取引してくれる会社が無くなる為、事業を継続する事が困難になってしまうのです。
以上より、会計に関する知識は、個人であれ、法人であれ自分が経営者として成長して行くには必須の知識です。日商簿記3級程度の知識は最低持っておきましょう。是非一度本屋さんで探してみて下さい。
起業準備として事前に身に付けたい知識:
マーケティング知識
最後に起業準備として事前に身に付けたい知識として、マーケティングに関する知識を学習しておく事をおすすめします。
なぜなら、マーケティング設計を行わずに事業を始める事は、木の小舟とオールだけで大海原に向かい航海を始めるようなものです。目的地に向けて一生懸命突き進んでも、ほとんどのケースで遠回りしてしまいます。
一方マーケティング設計を行った上で事業を開始すれば、同じ木の小舟でもコンパス(方位磁針)という便利アイテムを使いながら航海をする事が出来る状態になるイメージです。
マーケティングはざっくり行ってしまえば、まず目的地を定め、その目的地により効率的かつ効果的に到達する為に様々な施策を多角的に練り上げる事です。
具体的には、過去のビジネスの研究から生み出されたビジネスを効率的に進める様々な手法(フレームワーク)を組み合わせ修正と改善を繰り返しながら最短でビジネスのゴールを目指します。
以上より、アパレルブランドを立ち上げ、より効率的かつ効果的に成長させる為には事前にマーケティングに関する知識を習得し、マーケティング設計を行う事をおススメします。
まとめ
以上、起業準備として事前に身に付けておきたいスキルと知識について解説しました。
今回解説したデザインソフトのスキルや、会計やマーケティングに関する知識は実務上頻繁に使用しますので早いうちから習得に努めましょう。
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