アパレル起業のメリット・デメリット

アパレルブランドの起業には様々なメリット・デメリットがあります。

ここでは、実際にアパレルブランドを起業したら多くの人が感じるであろうメリットとデメリットについて経験者が解説します。

アパレル起業前のひとつの参考としてお役立て頂けたら幸いです。

■アパレル起業のデメリット１：収入が不安定

■アパレル起業のデメリット２：強烈な孤独感

■アパレル起業のデメリット３：資金繰りの恐怖

■アパレル起業のメリット１：結果に繋がれば給料がどんどん上がる

■アパレル起業のメリット２：様々な知識やスキルが身に付く

■アパレル起業のメリット３：自由を手にできる

■最後に

アパレル起業のデメリットとして、初期の頃はとにかく収入が不安定という事が挙げられるでしょう。月の収入がゼロなんて事もザラにあります。

ある程度売上が立って来たとしても、商材の季節性（例：革製品の場合、夏は売り上げが下がる傾向があるなど）や天候の良し悪しなどにより、売上は大きく変動します。過去最大の売上を上げた翌月に、売上が半分になってしまうなんて事もよくあります。

ずっと売上が伸び続けるというケースは非常に稀です。結果を出すまでのスピードにもよりますが、最初の数か月から数年程度は売上は安定せず、自分の給料も安定しないと事前に理解しておきましょう。

アパレルブランドの起業に限らず、起業をすると強烈な孤独感に襲われます。これは、何をするにも全部自分一人で意思決定を行い、どんなに事業が苦しくても基本的には誰も助けてくれないからです。

また、商品の企画から営業、webサイトやECサイトの制作、プロモーション、販売イベントから展示会出展、さらには経理や諸々の申請や手続きまで、全てを自分一人で処理して行かなければならない為、基本的に遊んでいる時間はありません。

事業に没頭し、気づいたら友人や恋人とも疎遠になり、社会から一人取り残されたような感覚に陥る事も多々あるでしょう。

起業を目指すなら、とにかく孤独に強くなる事が重要です。世の中の事業者は皆多種多様な孤独と戦っています。起業を目指したその日から、あらゆる誘惑を排除し、ただひたすらに自分のビジョンに向かって孤独に邁進する事をお勧めします。

アパレル起業をデメリットとして、最後に資金繰りの恐怖について解説します。アパレルのような商売形態では、基本的にお金を先に支払って（仕入）、お金は後から入ってきます（売上）。このようなビジネス形態は資金を回していく事に常日頃から非常に神経を使います。なぜなら、お金を支払うべき日に、お金の支払いが出来ないと、信用を失い（取引の停止など）、その後の事業継続が非常に困難となる為です。

これは、資金繰りというお化けに取り憑かれたような感覚です。何をするにも資金繰りの事が頭から離れなくなってしまいます。

ただ、この感覚が味わえるのは、勇気を持って起業という世界に足を踏み入れた者だけです。資金繰りは確かに恐怖ですが、常に資金繰りについて考えているうちに、経理や会計の知識が身に付き、経営者として確実に成長して行きます。したがって資金繰りの恐怖は、経営者として成長する為の試練だと割り切りましょう。

ここからは、アパレル起業のメリットについて解説します。まずアパレルのような事業形態では、「商品が売れ始めると」自分の給料がどんどん上がって行きます。

商品の売れ行きに火がつけば、個人事業でも一気に一般的なサラリーマンの数倍の月収が得られる事も全然あります。このような収入アップは、自分のモチベーションにも繋がり、さらに事業を頑張り、さらに売上が伸びるという好循環を生み出します。

このように頑張れば頑張った分だけ収入を上げられる可能性があるという点は起業の大きなメリットの一つと言えるでしょう。

法人であろうが個人であろうが、起業すれば基本的に自分で全ての業務を処理して行かなければなりません。サラリーマンである場合、一つの企業の中で、経営・経理・労務・営業・総務・プロモーション・商品企画など企業の事業活動の全ての経験がある人はほとんどいないでしょう。

しかし、起業したらそれら全ての業務を基本的に一人で処理して行かなければなりません。これは非常に大変で時間がかかりますが、その一方で本当に様々な知識やスキルを身に付ける事が出来ます。商売の原理原則から、よりマクロな経済に関する知識やスキルまで幅広く様々な事を学び身に付ける事が出来るようになります。

そのプロセスにおいて、あなたのビジネススキルは飛躍的に成長します。起業というリスクを背負って一歩を踏み出し、がむしゃらに突き進んたその先には、きっとあなたの理想とする自分に出会う事が出来るでしょう。

アパレル起業のメリットとして、最後に自由を手にできるという点が挙げられます。

髪型も、服装も、出勤時間も、退勤時間も、休憩時間も、勤務場所も全て自由です。上記のようないくつかのデメリットと引き換えにあなたは本当の自由を手に入れる事が出来ます。

ただ、人間は弱い生き物で自由を手にするとついだらけてしまいます。きっとそのような経験のある起業家達は沢山いるでしょうし、恥ずかしながら私もその一人です。

しかし、やはり圧倒的に結果を出す一部の人間は、想像を絶するほどのすさまじい努力をしています。自由な世界の中でも自分を律し、ただひたすらに自分の進むべき道を邁進しています。

起業は非常に厳しい世界ですから、自由を履き違えないよう注意し、手にした自由という時間の全てを事業に費やす事をお勧めします。

好きな事や、やりたい事を自分の仕事にする事は簡単ではありませんし、上記のように様々なデメリットや厳しい現実がある事もまた事実です。

ただ、これは私個人の主観ですが、起業はとにかく「楽しい」というのが本音です。自分の創ったブランドの商品を喜んで買ってくれるファンからの応援の言葉ほど感動する事はありません。自分という一人の人間が世の中からほんの少しだけ認めてもらえたような、そんな気にさせてもらえるのです。安易に起業しろとは決して言えませんが、起業したいのであれば是非挑戦してみましょう。

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