オリジナル商品の作成-プロとアマチュアの違いについて解説

オリジナル商品の作成について、プロとアマチュアでは何が違うのか、売れる商品を作るにはどうしたら良いのかについて、これまでの様々なアパレルブランドを立ち上げ、オリジナル商品を作成してきた経験を基に解説します。

オリジナル商品作成-目次

■はじめに

■オリジナル商品の作成におけるプロとアマチュアの定義

■「商品」と「作品」の違い

■「良い商品」とは何か

■売れるオリジナル商品を作成するには

■オリジナル商品の作成-まとめ

オリジナルブランド商品を作る

はじめに

いつか自分のアパレルブランドを立ち上げてオリジナルの商品を作成してみたい!と考えている人は意外に多いのではないでしょうか。

そして、その多くが市場に出回っている商品に自分の欲しい物が中々無く、こんなオリジナル商品を作れば売れるはずだ!と思われていないでしょうか?かつての私はそうでした。

自分の趣味として作品を作られている方であればプロ視点ものづくりを行う必要はありませんが、自分のオリジナル商品を販売し、事業として成長させて行きたいと考えているならば「プロ視点」でオリジナル商品を作成しなければなりません。

当たり前と言えば当たり前ですが、かつての私の様にこの「プロ視点」でオリジナル商品を作成するという事が出来ていないケースは意外に多いのです。ここでは、「プロ視点」でオリジナル商品を作成し、事業を成長させるという観点から必要な「視点」とアクションについて解説します。

オリジナル商品の作成におけるプロとアマチュアの定義

まず、はじめにオリジナル商品の作成において、プロとアマチュアの明確な定義や基準はありません。ものづくりの技術が非常に優れていてもアマチュアに分類されてしまうケースもあれば、商品作りの技術が低くてもプロとして事業を行われている方も沢山いらっしゃいます。

しかし、あえて一つの基準を挙げるのであれば、それは「本業」として自分のオリジナル商品の作成と販売を行えているかどうかという点 にあると思います。

つまり、アルバイトなどをせずに、自分のオリジナル商品の売上だけで生計を立てているのであれば、事業の形態が個人であろうが、法人であろうが立派なプロフェッショナルである事に間違いないでしょう。

一方で自分のオリジナル商品の作成・販売から得られる収益だけでは生計を立てられず、アルバイトなどをされているケースでは、少し厳しい表現をしますと、まだプロレベルのものづくりが出来ていないと言わざるを得ません。商品は「商いの品」である以上、ものづくりの技術が高かろうが、優れたデザインセンスを持っていようが、それを本業として「商売」が出来ていない以上、業界ではプロとしては認められないのです。

それでは、次からは、かつてアマチュア(ど素人)であった私が、プロとしてオリジナル商品の作成と販売が出来るようになった「視点の変化」について解説して行きます。

「商品」と「作品」の違い

「商品」と「作品」の違いについて考えた事はありますでしょうか?アパレル業界においては「これは商品じゃなくて作品だね」などとディスられる事が多々あります。私も数えきれない位の経験をしております。

しかし、事業として成長した後に当時を振り返ってみると、確かに当時の私は商品を作成していたつもりが、一生懸命時間をかけて作品を作ってしまっていたのです。「作品」とは自分が作りたい物を作成する事で、「商品」は買手・消費者が欲しい物を作成する事です。

そんなの当たり前だよと思われるかもしれませんが、商品ではなく、作品作りを行ってしまっているケースは意外に多いです。

当時の私がそうだったので良くわかるのですが、自分では商品作りを行っているつもりでも、作品作りを行ってしまっている大きな理由として、「市場で流通している商品に自分の欲しい物が無く、こんなオリジナル商品を作成すれば売れるはずだ!」という思い込みから事業をスタートしてしまっている事が挙げられます。

リスクを背負い、勇気を出して起業という一歩を踏み出したからには、自分の作りたいオリジナル商品を作成したくなってしまうのはある意味当然だと思います。しかし、現実には既に数多の企業が様々なリサーチを行い、供給過多とも言える商品が流通するアパレル市場において、流通がされていないという事は、「多くの場合」その商品自体にニーズがほとんど無いからなのです。

私の場合、自分のアパレルブランドの立ち上げ初期の頃は、販売イベントに参加し売れなかったとしても、客層が合っていなかったと理由をつけ、何故か自分の作品に自信を持っていました。ところがそこから様々な販売イベントに出店しても中々思うような売上が立てられず、市場において自分の作品にはニーズがないんだという事を強烈に体感した事を良く覚えています。

その体験をしてからは、自分の事業の方向性が間違っている事に気づき、0からオリジナル「商品」の作成に取り組み始めました。具体的には、とにかくアパレル系の販売イベントに出店しまくり、顧客の意見を商品作りに反映しまくりました。

自分で商品を作成していたので、販売イベントが終わった夜9時位から自分の工房に戻り、徹夜して商品を作り直して次の日にまた販売するというサイクルをよく繰り返していました。非常にハードでしたが、面白いものでこのサイクルを繰り返しているうちに商品がどんどん売れるようになりました。当時はあまり意識していませんでしたが、振り返ってみるとこの0から商品作りに取り組んだ瞬間から「プロ視点」でオリジナル「商品」を作成する事が出来るようになっていたのです。

もちろん例外はありますが、ほとんどのケースにおいて「作品」を作っている段階では、事業の成長は難しいと思います。自分のターゲットにフォーカスし、オリジナルの「商品」作成を行う事を心掛けましょう!

「良い商品」とは何か

「良い商品とは何か?」について考えた事はありますでしょうか?デザインが良い商品でしょうか?製造技術が高い商品でしょうか?それともお買い得な商品でしょうか?「良い商品」の基準は人により違います。たまに「良い商品を作っているのに何で売れないんですか?」という相談を受ける事があります。作り手の観点からすると、作り手は自分で作った商品を「良い商品」と評価しがちです。しかし、それは多くの場合「作品」になってしまっているのです。

ビジネスの世界で良い商品とは何かという問いに答えるのであれば、プロは「売れた商品」と答えるでしょう。売れた商品はより多くの顧客が欲しいと思った結果だからです。

これはプロとしての意識の話なのですが、こだわりを持って一生懸命作っただけでは「良い商品」とは言えません。プロであるならば顧客に評価され結果として売れた商品こそが「良い商品」であるというプロ意識を持つようにしましょう。これも上記で説明した「プロ視点」の一つです。

売れるオリジナル商品を作成するには

これまでの解説から、売れるオリジナル商品を作成するには、「プロ視点」でとにかくターゲットにフォーカスしてオリジナル商品を作成するようにしましょう!

売れている商品はほぼ間違いなく、自分の顧客にフォーカスし、顧客の理解に努めています。常に様々な形でアプローチをかけ、情報を収集し、ターゲットのライフスタイルやファッション・支払許容額・販売チャネル・好みのデザイン・利用シーンやベネフィットの提案に至るまで日々研究に研究を重ねているのです。

膨大な時間を要しますし、面倒くさい事も多々ありますが、プロ視点で売れるオリジナル商品を作るとはこのレベルで考えなければなりません。売れた商品というのは、たまたま売れた訳ではなく、売れるべくして売れているのです。時間はかかりますが、少しづつプロ視点で自分のオリジナル商品を作成出来るように頑張りましょう!

オリジナル商品の作成まとめ

オリジナル商品の作成について、プロのアマチュアの違いを中心に解説いたしました。この情報が皆さまの事業に少しでも役立てられれば幸いです。

■オリジナル商品作成のまとめ

徹底的にターゲットにフォーカスし、「プロ視点」でオリジナル「商品」を作成する

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Point

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